建築でコンピュータ、する?
2024年10月 3日(木) 20:34 JST
2013/10/14 更新
2013/04/17 更新
2012/07/17 更新
2008/10/23 作成
(2012年度修論)
ツーバイフォー工法はその伝来以降、日本の風土や生産技術の進歩に合わせて改変が加えられており、住宅建築の一般的な構法のひとつとしてシェアを占めるようになりました。一方で、ツーバイフォー工法について紹介したまとまった資料(記述や図版)は質・量ともに不足しており、この構法の全体像を理解するためには不十分です。本研究ではツーバイフォー工法による住宅建築のモデル化を通して、この構法に関して三次元モデルを併用した知識表現を試みました。
ツーバイフォー住宅のメーカへの調査と構法の教科書をもとに作成した三次元モデルが左図です。この三次元モデルは部品単位で細部にわたってにモデリングしており、各部品を三次元プリンタで出力し、右図のように組み上げることでその整合性を検証しました。三次元モデル化の際の基本的な方針は伝統木造建築のデジタルアーカイブ研究(こちら)と同様で、おなじみのGDLを用いて部品雛形を定義しています。
ツーバイフォー工法の生産の現場ではプレカット化が進んでおり、左図のような数値制御による工作機械が導入されています。本研究の知識ベースではこういった実際の生産工程を、部品雛形が保持すべき諸情報や形状の記述方法に反映させており、部品が保持している情報から工作機械へのマシンオペレーションが生成できます。そのために、実際の工作機に使用されている、カット位置を指定するための引数(真ん中の図)をGDLファイルにも設定し、工作機の挙動をモデル化した製材カットモデルを作成しました。製材を加工して生産される部品の雛形は、この製材カットモデルのマクロを部品雛形内で呼び出しており、部品ごとに適切な値をカットモデルの引数に与えることで、実際に工作機を用いた生産工程を再現しつつ、正しい形状を持った三次元モデルを生成することができます。右図は製材カットモデル内の処理(カット面の生成)を視覚化したものです。
上の図は知識表現の活用法のひとつとして試作した三次元モデル閲覧用のWebアプリケーションです。部品の形状や納まりを三次元モデルで確認でき、ツーバイフォー工法の理解に役立つと思われます。
(2012年度修論)
当研究室では市販の三次元CADであるArchiCADのGDLを用いて独自のオブジェクトを作成することが常習化しています。GDLのようなスクリプト言語を用いるモデリングの利点のひとつは、寸法や材質を始めとする諸情報の管理がしやすく、部品とその部品に関する情報を一対一で紐付けることができる点です。つまりBIMが掲げるところの「情物一致」を実現することができるのです。実務における設計ではBIMに対する認識、理解が十分に進んでおらず、三次元CADソフトウェアを導入していても、スクリプト言語を使いこなして整合性のあるBIMデータを細部まで作りこむという事例はまだまだ少ないようです。本研究では、実際に建築された建物を、三次元CADソフトウェアに標準で付属している柱ツール、壁ツールといった機能(ここでは「標準ツール」とします)のみを用いて詳細にモデル化し、スクリプト言語を使用する場合と比べて具体的にどのような点が問題となるかを検証してみました。
問題のひとつに形状の整合性が挙げられます。例えば、左にある写真のような形状の窓は標準のライブラリにピッタリと該当するものがありません。このような箇所を三次元CAD上で表現するために、標準ツールのみを使う場合では、真ん中の図のように窓ツールのライブラリから似た形のものを探すか、右の図のように柱、壁、スラブツールを駆使して窓の形状を表現する、といった方法が考えられます。結果としては、どちらも正確に形状を表現することができず、実際の建物と図面との間に違いが生じてしまいました。もうひとつは、配置したオブジェクトと諸情報の対応です。前者の「似た形状のオブジェクトで代用」する方法は、属性が同じオブジェクトを使用することで、配置されたオブジェクトと諸情報の対応をとることはできますが、後者の方法では詳細な各部寸法や素材などの入力ができないため、BIMデータを建物のライフサイクルを通して活用していくことを考えると、適切な方法ではありません。
上の図が本研究で入力した建物の三次元モデルです。 今後、BIMや三次元CADの普及に伴い、CADソフトウェアの標準ツールでは正確なデータ作成ができない箇所の取り扱いが問題になると思われます。この問題に対応するために、建材や配管、設備などの各メーカが自社製品のBIMデータライブラリを作成・提供する、といった場面も増えていくことでしょう。スクリプト言語によるモデリングは、ある程度の習熟が必要ですが、正確なBIMデータを作成するために必要な技術であり、将来的にはこのような新しい職能が求められるようになるのではないでしょうか。
(2012年度修論)
インターネットから情報を検索するときにどのようなキーワードを入力したら良いか悩んだことはおありではないでしょうか。このような問題を解決する方法として、昨今では画像をクエリとして利用する検索技術が注目されています。本研究は、この技術を利用することで建築写真の画像的な情報から写っている建築物の作者名・作品名などといった情報を検索しようという研究です。
例えば、このような写真があったときに、なんと検索したらこの建築物の情報を得ることができるでしょうか。当然、この建築物を知らなければファサードの色や建物の特徴などからキーワードを連想するしかありませんが、画像検索を利用すれば以下のような検索結果を得ることができます。 下図は、本研究で開発したシステムによるものです。左上がクエリ画像、下部が検索結果上位10位で、そこで選択した写真が右上に拡大され、中段にその建築家名・建築物名が表示されるようになっています。この図ではル・コルビュジエのサヴォア邸を検索していますが、1位に正解画像が得られています。
本研究では、EXIF情報は用いず、画像情報のみからの検索を実現するため、SIFT特徴量・Bag of Visual Words・カラーヒストグラム・Color Coherence Vectorの4つのアルゴリズムによる写真検索の精度評価を行いました。各種法についての説明はここでは割愛させて頂きますが、前者2つが形に関する情報、後者2つが色に関する情報を利用しています。
精度評価を行うため、典型的構図に近い構図で撮影されている100種の建築物、計1000枚の写真からなる、独自の建築写真のデータセットを作成しました。 結果として、これらのアルゴリズムの中ではSIFT特徴量を用いた写真検索が最も正答率が高いことと、各アルゴリズムにはそれぞれに得手・不得手があり、組み合わせることでより高精度な画像検索システムが実現することが分かりました。
興味深かったのは、どういった手法を用いても検索しやすい建築物と、逆にどういった手法によっても検索しづらい建築物があったことです。本研究の試行はほんの一部分ですが、コンピュータが認識しやすい建築、認識しづらい建築が存在するというのは、非常に面白いと感じます。 今後は更にデータセットを増やすとともに、より建築写真の検索に適したアルゴリズムの開発や、複数のアルゴリズムを複合した精度検証を行っていく予定です。
この研究については、併せて「画像をクエリとした建築情報検索システムの実現に向けた類似画像検索技術の検証、日本建築学会技術報告集、第19巻 第42号、pp.775-778、2013.6」もご覧ください。
(2011年度修論)
CGの質感を表現しリアリティを向上するための手法として、テクスチャマッピングと呼ばれる手法が一般的に用いられています。これは3Dモデルに二次元画像を貼り付けることでその質感を高める手法ですが、例えば木材のように異方性があり三次元的に連続するような材質を表現しようとすると、画像の接合部分で不連続になるなどの問題が生じます。
左の木片をご覧いただくと不自然な感じがするかと思いますが、これは断面ごとのテクスチャが連続していないからです。実際には右の木片のように表現されるべきところですが、木材を表現するテクスチャが一種類しか用意されていない場合にはこのような表現となってしまいます。しかしながら、いちいち断面形状に則したテクスチャを用意するのは非常に手間がかかります。建築設計においてはCGで表現した空間パースなどを利用することが多く、また、木材は建築に非常によく利用される材料ですが、このような背景から木材の自然なCG表現は容易ではありません。本研究ではこの問題を解決するため、木材の各断面で連続した二次元テクスチャを手軽に生成できるシステムの開発を試みました。
樹木は左図のように伸長成長と肥大成長によって大きくなっていきます。伸長成長とは、樹木の幹の軸方向に伸びることを指し、肥大成長とは幹が太くなっていくことを指します。本研究では、これらの生長や枝の発生により生じる年輪を表現し、自然な樹木の断面の表現を実現するため、右図のように樹木の生長構造をモデル化しました。詳細な説明は割愛させて頂きますが、このように濃度円柱体として定義することで年輪や幹と枝の滑らかな接続を表現する事を可能としました。また、ノイズを利用することで均一でない自然な木目を表現しています。
研究の中で様々な木材テクスチャの表現を試みました。上図はスライサーにより作成された突板、下図はロータリーレースによる突板です。どちらも自然な木目が表現されていることが確認できます。
本研究室で取り組んでいるデジタルアーカイブのモデル(巻斗)に木材テクスチャを適用すると、上図のようになります。どこから見てもテクスチャが連続していることがお分かりいただけるかと思います。
こちらはOSBとよばれる木質材料を表現した例です。左図のように、木材テクスチャをランダムに切り出しバラバラに配置し、更に色のばらつきを与えることで削片を積層させたOSBを表現しました。
以上にお見せしてきたように、本研究で開発したシステムを用いることで、これまで表現する事が難しかった部材内部で連続するような自然な木目を表現することができます。今のところは発展途中なので、テクスチャそのもののリアリティの向上や表現できる木材の種類の充実など、まだまだ課題はありますが、普通とは一味違う自然な木材のCGをお見せできたかと思います。今後も本研究に取り組み、より自然な木材テクスチャの表現を実現したいと思います。
(2011年度修論)
建築物、特に文化財などには、形状が複雑であったり、手が届かない、触れることが禁じられているなどの様々な理由から手作業での計測・三次元モデリングが困難な部位が多くあります。このような場面では、三次元レーザースキャナといった非接触型の三次元計測機が非常に有用ですが、こういった機材は非常に高価であり、また、大型なものが多く、手軽な利用ができる機材とは言えません。そこで本研究においては、家庭用ゲーム機向けのジェスチャ認識デバイスであるKinectを利用することとしました。Kinectは本来、プレイヤーの体の動きなどを認識し直感的なゲーム操作を可能とすることを目的としたものですが、安価かつ小型でありながらカメラや深度センサが複合されており、手軽な三次元計測が可能であるという利点があります。本研究では、伝統建築に見られる木鼻をはじめとする、手作業で三次元データを作成することが困難な部材の三次元形状を正確に取得することを目的として、Kinectと据え置き型レーザースキャナによる三次元計測結果を比較して実用性の検証を行いました。
検証実験では、上図のようにKinectを手で持って計測する方法と、下図のように据え置き型の三次元レーザースキャナ(ここでは、KONICA MINOLTA VIVID900を利用しました)で計測する方法を試しました。また、計測対象として利用したのは、弥勒菩薩の木製の仏像です。
上図がKinect、下図が据え置き型の三次元レーザースキャナの計測結果です。結果を見てみると、やはり据え置き型のものの方が詳細まで計測できていることが分かりますが、Kinectも概形はほぼ正確に計測できており、価格や手軽さを考えれば十分に健闘していると言えるのではないでしょうか。単純な形状やある程度の大きさの部位を対象とすれば様々に利用シーンが考えられますが、計測位置や角度を変えてみても今回の計測対象の細かな凸凹の計測は難しく、小型かつ複雑なものの計測を目的とした用途には向かないように感じました。最近こういったデバイス類の発展は目覚しいものがあるので、安価でありながら更に高精度なデバイスが登場することを期待したいものです。
(2010年卒論)
建築物の内装・外装をタイルによって装飾することは一般に行われています。現在日本で見られるものは、同じ大きさないしは数パターンの大きさの矩形のタイルを規則的に並べていくものです。タイルをより装飾的に用いる方法も古くから存在しており、イスラーム世界におけるモザイクタイル、絵付けタイルなどはその代表とも言えます。近代では、エッシャーが発見した多角形のタイルに変形を加えることでそれぞれのタイルが複雑に絡み合って平面を埋めつくすようなパターンや、ロジャー・ペンローズによる、2種類の図形が複雑に絡み合って平面を埋め尽くすペンローズ・パターンなども装飾的なタイル・パターンとして挙げることができます。この研究では、コンピュータによってペンローズ・パターンを生成し、エッシャーがしたような変形を絡め、改めて装飾として建築分野に応用する方法がないか試行しました。
ペンローズ・パターンは、2種類の図形しか用いないにも関わらず非常に複雑な模様を作り出します。ペンローズ・パターンは模様の中にただひとつの中心点をもち、人力で並べる場合はこの中心点から対称性を頼りにタイルを並べていきます。が、この作業はなかなか困難です。研究中に人力でのタイル配置を試みましたが、200タイル程度がせいぜいでした。そこでプログラムによってタイルの配置を試みました。ペンローズ・パターンでタイルを敷き詰めるには一定のルールがあり、今回は「収縮(緻密化)」するようなルールをもとにプログラムを作成しました。このルール(プログラム)では、下図のようにタイルをベクトルに置き換えて考えます。赤いベクトルが一世代前のタイルで、黒いベクトルが新たな世代のタイルを意味します。また、破線はシン、実線はファットのタイルです。シンのタイル(左側)を見ると、シン(赤破線)から、2つのファット(黒実線)と2つのシン(黒破線)が(厳密にはタイル半分ですが)出来ていることがわかります。このルールによって再帰していくことでペンローズ・タイルを展開します。
このルールにのっとって再帰数を増やしてみましょう。下図は左から再帰数1、2、3、4の状態のタイルです。ベクトルの状態もあわせて掲載しておきます。タイルをベクトルに置き換えて考えることで上手くペンローズ・タイルが展開(緻密化)できていることがわかります。
ここまでのプログラムはC/C++によるものです。プログラムで計算したタイル(ベクトル)の種類(シンまたはファット)と始点、終点の座標といった配置状況をGDLの書式にあわせて書き出し、GDLオブジェクトとしてArchiCADに読み込ませます。始点、終点の座標をパラメータとして受け取ることのできるタイル(一枚分)のGDLファイルを、この中でCALLしています。CALLするタイルを変形させておけばエッシャーが発見したような変形を絡めることができます。下図のように、銀杏の葉のイメージ、曲線を多用したイメージ、ウサギのモチーフ(こちらはこのHPの年始のご挨拶に使ったものです)のペンローズ・タイルを作成しました。
以上のように作成したタイルを建築の内装に利用するとどのようなイメージになるのでしょうか?作成したペンローズ・タイルをテクスチャとして建築の内観CGに適応すると以下のようになります。周期性があるようでないため、単純なようで複雑な、なかなか面白い内装が実現できているのはないかと思いますがいかがでしょうか?
(2008年卒論)
一般的にデジカメで写真をとってパソコンに保存しようとすると、写真の撮影日時などで整理されます。 ○○旅行、××式といったようにテーマ毎にフォルダわけしながら写真整理した経験もあるかと思いますが、たいていの場合は時系列ベースといえます。 Google Mapでは、写真のサムネイルをアイコンとして地図上にプロットしていますが、これは撮影位置情報による写真管理です。 こういったものはGIS(Geographic Information System)と呼ぶこともできます。
この研究では、写真撮影時の方向データを利用して写真管理を行う実験を行いました。 三次元加速度センサーと呼ばれる、ロール、ピッチ、ヨーの測定できるセンサーをカメラに取り付けて(下図左)写真撮影を行うことによって方向データを得ます。 センサーは、下図右のようにパソコンに接続し、パソコン内のデータベースに方向データを保存してきます(下図右)。
パソコン内のデータベースでは、送られて来た方向データとデータの取得時刻を記録していきます。写真を撮影した時刻をExifから得て、その時間の方向データを検索し、対応させていくと下のようなテーブル(データベース上の表のようなもの)を作ることができます。ちなみにExifとはデジカメで撮影した画像ファイル(jpegなど)の中にある諸情報の記録領域のことで、カメラのモデル名や、シャッタースピードや絞り値、焦点距離等が記録されています。Windowsでは画像ファイルのプロパティから見ることができます。
さて、データベース上のこの情報とGoogleMapを利用して、下図のようなシステムを作成してみました。GoogleMapの三次元マップ上に、写真の撮影ポイントをプロットしているのですが、データベースの方向データからカメラの視野を表す視錐台も表示しています。また、アイコンをクリックして写真を確認した後に、三次元マップ上で同じ位置、同じ視点にジャンプすることもできます。このようにプロットすると、ある写真がどこからどの方向に向かって撮影したものか簡単にわかりますね。この実験デモをこちら(ウィンドウサイズが変わります。すみません。)で公開しています。メンテナンス中で現在見ることができません。すみません。(大学の近くで建物の三次元モデル化が行われいるのか千葉駅周辺しかなく、建物も少ないのが寂しいですね。)方向データを利用して写真を管理するといろいろおもしろいことができそうですね。
(2008年卒研)
いずれ独立した研究紹介ページを作成しますが、とりあえずサンプル数枚を紹介します。
動画デモでも紹介していますが、ビデオ入力を使うだけがAR/MRではありません。用途によっては静止画像への適用がとても効果的です。上のサンプルは住宅展示場のモデルハウスで素材を撮影してきました。素材撮影では積水ハウス株式会社に協力いただきました。ご厚意感謝します。
さて、2枚目と3枚目の写真、なにか肝心なものがないような気がしませんか?
そうです。マーカーがないのです。今までのARでのインテリアシミュレータでは、左の写真のようにマーカーが写っている必要がありました。が、今回、シミュレータプログラムの改良によって、マーカーのない合成画像が作成できるようになりました。どのような工夫を施したかはいずれ詳しく紹介します。
さて、どのようにマーカーのない合成画像を作成したか説明します。実は、二枚の写真を使っているのです。まず、マーカーを配置した状態で写真を撮ります。次にカメラを動かさずに、マーカーを撤去した状態でもう一枚写真を撮ります。マーカーありの写真からモデル合成に必要な情報を得、マーカーなしの写真で実際に合成しています。こうすることで、マーカーのないAR/MR画像を作成しています。
(注:動画デモにあるマーカーを用いない複合現実感のデモとは別ものです。)
下の三枚の画像がこのようにして作成した合成画像です。マウスカーソルを画像に乗せると仮想家具のない元の画像に切り替わります。光環境の調整(これは修士の学生が一所懸命に取組中です)など、改良の余地はありますが仮想家具と現実家具の見分けもなかなか難しくなってきたのではないかと思います。
積水ハウスさんの名誉のために断っておきますが、三枚目はモデルハウスで撮影したものではありません(笑)。
(2008年卒研)
いずれ独立した研究紹介ページを作成しますが、とりあえずサンプル数枚を紹介します。
疑似DLAは、いわゆるランダムウォークのDLAではなくて、DLAのようにみえる形態を別のアルゴリズムで生成するものです。その意味で「疑似」としています。これは当研究室オリジナルのアルゴリズムなのですが、元祖DLAに大幅に遠慮して fDLA (先頭の f は fake の頭文字) と命名しました。
実際に建築デザインに使ってみようと思うと、元祖DLAは粒子配置の粗密の差が大きすぎて建築では使いづらいという感覚がありました。できれば「粗」の部分もDLAっぽい構造で埋めたいと考えました。もう一つ、3次元の広がりを持った空間にDLA(っぽい)構造を配置したいという目的もありました。そういう観点から上のサンプルをしばしご覧ください。目的は達成されているでしょうか?ご感想お聞かせください。