建築でコンピュータ、する?
2024年10月 3日(木) 20:56 JST
20200511 更新
当研究室で出版(編集)した教科書の一覧です。
名著「建築構法」(内田他・市ヶ谷出版社)も、このごろではやや古さを感じさせるものになってきました。新しい時代の構法教科書を作るをコンセプトとして「3D図解による建築構法」は制作されました。
平沢は著者陣に含まれていますが、そのことよりもアピールしておきたいのは、この教科書の挿入図の大半が当研究室で作成されたことです。研究室の学生総出で図版を作成しました。図版作成に協力してくれた学生達の名前は本書のiiiページにあります。
従来の類書では平板な表現に留まるものが大半ですので、構法を理解する上でキーとなる奥行きや広がりをあわせての形の理解を助けられるようなリッチな表現を試みました。特に初学者にとって見やすく親しみやすいものであるように工夫したつもりです。
本文の更新のみならず、図版のさらなる改良についても積極的に取り組んでいきたいと思いますので、ご意見等遠慮なくお寄せください。また、図版の元となったカラー画像を、教師が講義で使いやすいように整理したうえで頒布することも計画しています。こちらについては要望がどの程度寄せられるかで実施の時期が早まるかと思いますので、本書に挟み込みの「読者はがき」に記入して出版社までお知らせくださればと思います。頒布しています。書店の棚には並びませんので(株)市ヶ谷出版社まで直接お問い合わせください。(20150310修正)
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当研究室に配属になった学生は全員、四年生時にArchiCADのGDL言語を学びます。講習会の形で2004年より継続的に実施して来ましたが、10年目の区切の意味もあり、講習会で学ぶ内容をテキストとしてまとめました。
この本は、全体を平沢がとりまとめていますが、各章の例題は当研究室に所属する博士後期課程の学生たちによるものです。講習会で何度も講師役を務めた経験豊かな学生達ですので、例題の質も高く、建築に関係して3Dモデリングを学ぶ者にとって最良の教材になっていると思います。
本体であるArchiCADは毎年バージョンアップしますが、それらにあまり関係することなくGDL言語は安定しています。本書の価格はやや高めではありますが、ArchiCADのバージョンが上がっても、この本の内容は陳腐化しにくく、長く使えるものになっています。
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アマゾンKindle版はこちらをご覧ください。(20150321)
この本は、Amazon Kindle用の電子出版です。Kindle本体を持っていなくても、PC、Mac、Android、iOSそれぞれのKindleReader(無償)でも読めます。
この本はプログラムを書いて形状をデザインするための方法を説明しています。同一のコンセプトなので、GDLの教科書と内容が被っているところも少しありますが、Constructive Solid Geometry(CSG)に特化した立体形状生成手法に限定していますので、多くの内容はオリジナルのものです。GDLでは「面」によるモデリングも考えられますが、CSGでは面を直接扱って立体を構成することはせず、モデリングの概念としてはこの点が最も異なります。
この本を執筆することになったきっかけは、千葉大学の普遍(教養)の講義を担当することになり、大学に入学したばかりのフレッシュな学生達にコンピューターによる3D造形を教えてみようと思ったからです。大学のルールにより、この講義を工学部(建築含む)の学生は履修できないので、建築系の学生なら無償で使えるArchiCADも、今回は採用できませんでした。そもそもArchiCADはシステムが巨大すぎて、普遍の講義で使いこなせるまで教えるのは不可能に近いですし。そこで、日本ではまだまだマイナーですが、世界的には利用者の増えているOpenSCADを取り扱うことにしました。日本語のテキストもネットの情報もほぼ皆無のようでしたので、講義の教科書としてだけでなく、OpenSCADの日本での普及に一役買えたらとも思っています。
3Dプリンタの入力ファイル(STL)を少し作る程度ならこの本だけで十分に足りますが、部品数の多い作品を作るには、もう少し工夫が必要です。つまり、応用編を書かねばならないのですが、なかなか時間を作れないので、しばらく先になりそうです。要望があれば是非知らせてください。やる気になります。
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OpenSCAD 2015.03版への対応について2015.03版ではいくつか大きな変更点がありました。公式サイトでその内容を知ることができますが、確認したところ、明示されていない挙動の変化がありました。旧バージョン用の記述のままでは読者を混乱させてしまう虞があるので、初心者用教科書という性格を重視して、本書に掲載の全ソースコードの動作確認をおこなうとともに、2015.03版での操作・見え方にあわせた記述に修正しました。新旧のバージョンを意識して書いている箇所は少し読みにくいかもしれません。ご了承ください。 新しく追加された機能に関してはごく僅かですが加筆しました。また、本教科書で扱っている題材は旧バージョンと原則として同じです。
この本は、Amazon Kindle用の電子出版です。Kindle本体を持っていなくても、PC、Mac、Android、iOSそれぞれのKindleReader(無償)でも読めます。自習の場合、KindleReaderを使った方が便利なぐらいです。
内容は書籍「やさしく学ぶArchiCAD GDLプログラミング」と同一ですが、ArchiCAD V23に対応しています。Kindle版はArchiCADのバージョンアップに伴う変更を反映して定期的に更新する方針です。2020年現在、Kindle版としては2版目になっています。
書籍版に比べてKindle版はすこし読みにくいところがありますが、特に初心者はちいさな違いでつまづきがちなので、記述の新しいこちらをお薦めします。参考までに、書籍版はArchiCAD V15,16の頃に執筆したものです。
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